2019年10月2日、三重県運転免許センターにて一般社団法人三重県指定自動車教習所協会(三重指定協)に所属する教習指導員34名に対して「高次脳機能障害」について研修会を開催しました。講師は藤田医科大学七栗記念病院の渡邉 誠 氏(作業療法士)で、約2時間、臨床で見られる高次脳機能障害をわかりやすく解説していただきました。全日本指定自動車教習所協会連合会(全指連)においても高次脳機能障害は注目されており、今年の4月には「高次脳機能障害を有する運転免許保有者の運転再開に関する調査報告書」が公開され、運転と作業療法委員会委員長の藤田佳男 氏をはじめ複数の作業療法士が調査に関わっています。講義では教習指導員の方が熱心に聴講し、三重指定協会長の櫛田 浩哉氏からは、全国レベルでは、高齢者の運転技能の判定が喫緊の課題であり、その中でも認知―判断―操作の一連のプロセスの中で、最初の認知レベルを理解するために、今回の高次脳機能障害を知ることは有意義であり、高齢者講習でも今回の講義内容は十分に生かすことができるとコメントをいただきました。

一方、作業療法士は、各施設で運転支援に関わっておりますが、教習指導員の方が一般および高齢者講習の際にどのような視点で評価しているのかわからないことが多いと思います。

我々、作業療法士は教習指導員の評価ポイントを知ることで、臨床における運転支援の幅が広がると思います。今後も三重指定協の方と連携を取りながら、活動を継続していきたいと思います。

(文責:運転と作業療法委員会 委員長 宮坂裕之)

 

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