作業療法士が行うべき自動車運転支援研修に参加して

 令和3年2月18日にweb研修で開催された「作業療法士が行うべき自動車運転支援」の研修に参加させて頂きました。研修では運転支援の概要や流れ、医学的評価や神経心理学的評価についてポイントをわかりやすく講義していただき、実際の実車評価の動画を見せていただきました。

 運転支援の流れでは、対象者から運転再開の希望があった際に作業療法士がどのような行動を取れば良いのかが理解できました。臨床場面で悩みやすい神経心理学的検査についても失語症の有無で分けられたフローチャートを見せて頂いたことで、実際の臨床現場でも活かせると感じました。また、自動車運転教習所との連携についても講師の生田先生が実践したことを具体的にお話され、我々が実際に連携する場面で非常に役立つ情報をいただきました。さらに、ドライビングシミュレーターや構内・構外での教習所講習を行ってもそのまま運転再開の可否が決まるわけではないことも再認識することができました。

 作業療法士として、運転再開を希望する人がどのようにすれば安全に運転を再開できるのか関係職種、団体と連携を図り、対象者のQOLを高める努力をしていきたいと思います。講義後には多くの質疑応答に答えて頂き、普段の臨床で感じる悩みについても解決の糸口を得ることができました。明日からの臨床に生かせる非常に有意義な研修会でした。

(文責:運転と作業療法委員 前田成孝)

運転と作業療法委員会主催の研修会の参加結果

 令和3年2月18日の18時より開催された運転と作業療法委員会主催の研修会について、多数のご参加をいただき誠にありがとうございました。主催者側として、オンラインでの研修開催ということで、今までとは異なる運営に戸惑いもありましたが、大きなトラブルもなく終えることができました。参加者は62名(作業療法士57名、言語聴覚士2名、指定自動車教習所協会職員2名、輸送機器メーカー1名)で、約8割の参加者が身体障害領域で勤務しており、職種経験年数は、1年目14%、2-5年目42%、6-10年目10%、10年目以上34%という内訳でした。作業療法士だけに限らず、他の分野の方にも参加していただけたことは嬉しく思います。また、職種経験年数が10年以上の割合が比較的高く、運転支援の分野の新規性を感じることができました。

研修会後のアンケート結果は、図をご確認ください。参加者の皆様より、満足した内容であり、今後の仕事に役立つという回答が多く得られ、今回、講師を快く引き受けていただいた生田先生に感謝申し上げます。

(文責:運転と作業療法委員会 宮坂裕之)

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